設立の背景
高知県嶺北地域は、昭和58年度頃から国産材供給基地化を目指して取り組みするなかで、過疎化の進行により担い手の高齢化、後継者不足等、克服困難な大きな社会問題に直面し、林業生産活動が次第に停滞、減退の傾向にあった。
一方、地域森林の70%以上を占める広大な人工林は、蓄積の増加は認められるものの総じて間伐施業の遅れにより、過密林分化し、森林の保水力等、公益的機能の低下とともに、木材資源的にも劣化現象が進行するなど、適切な森林整備が緊急かつ重要な課題となっていた。
そのような実情に鑑み、地域は林業生産活動の再生を図るうえから、林業担い手を確保するため、魅力ある林業として高性能林業機械を装備した新しい作業体系による林業作業の省力化、生産性の向上、労働強度の軽減化を図り、他産業並みの就労条件を確保することによって、若者が安心して働ける職場として広域的な組織による第3セクター「株式会社とされいほく」を平成3年7月に設立した。